特養・老健・サ高住・・・施設形態どう違うの? | 市原・千葉介護求人タウン

特養・老健・サ高住・・・施設形態どう違うの?

2019.12.23更新

【特別養護老人ホーム】

【特徴・入居条件】

入居条件:要介護3以上の、65歳以上の高齢者
地域によっては入居待機者が大勢いることも

【費用】
月6〜15万円

社会福祉法人や地方公共団体が運営している特別養護老人ホーム(特養)は、以下に紹介する「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」とならび「介護保険3施設」と呼ばれています。入居費用が介護保険でまかなえるので費用が安く非常に人気が高い施設です。そのため入居待ちの人数が多く、施設によっては数年待機することもあります。

原則「要介護度3」以上が入居条件となっているため、比較的重度の要介護状態か認知症を患っている人が優先的に入居を認められます。有料老人ホームと同様、レクリエーションの提供などもありますが、寝たきりの人も多く入居していることからどうしても身の回りの世話がメインとなる傾向にあります。また昔から存在する業態のため、古い施設では多床室(4~6人部屋)が割り当てられることもあります。入居条件など特別養護老人ホームについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

 

【介護老人保健施設】

【特徴・入居条件】

「機能回復」のための「短期入所」施設
入居基準は要介護1以上。要支援は入れない

【費用】
月9〜20万円

※特別養護老人ホームと同等低額だが、リハビリに対する費用が加算される

介護老人保健施設(老健)は、交通事故にあった高齢者や長期入院明けの高齢者が普段の生活に戻るための機能訓練をおこなう福祉施設です。理学療法士(PT)や作業療法士(OT)などの専門職によるリハビリを受けられることが一番の特徴です。しかし、あくまで自宅に戻ることを想定とした訓練とそれにともなう介護サービスの提供になるため、原則3カ月の短期入所になり、3カ月ごとに退所判定がおこなわれます。長期での入居が難しいですが、老人ホームの転居が必要で次の施設がなかなか見つからない場合などに、老健に一時的に入居するという手も考えられます。

 

【サービス付き高齢者向け住宅】

【特徴・入居条件】

介護サービスを受けながら暮らしていけるための環境が整備された集合住宅
入居へのハードルは低いが、要介護度が高ければ退去も。

【費用】
月額料金は15〜25万円。一般のマンションやアパートに比べてやや高額

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、要介護・要支援に該当しない元気な高齢者でも入れる介護サービス付きの集合住宅として近年人気を集めています。建物には管理者が常駐し、安否確認と生活相談をおこなってくれますが、食事や清掃、買い物などは個人でおこなうのが基本です。要介護でも入居は可能ですが、必要なケアは外部の介護サービスを利用することになります。最近では同じ運営元もしくは提携する訪問介護事業者が、同じ建物内に入居するか隣接する形で事業所を設けるケースも目立つようになりました。

 

【シニア向け分譲マンション】

【特徴・入居条件】

資産としても残り、一般のマンションと変わらない住み心地
医療・介護サービスは外部の事業者と提携しておこなわれる

夫婦どちらかが50歳以上であれば入居可能

【費用】
住宅ローンの返済および生活費にあたる金額

シニア向け分譲マンションは、その名前のとおり、あくまで住居を購入するに過ぎないため、介護サービスの提供は一切ありません。建物の設備や設計は高齢者向けに配慮されたものとなっており、段差の少ない構造や車いすが通れる幅の通路の確保、手すりや点字ブロックの設置などが見られます。

介護サービスについてはサ高住と同様、外部の訪問介護サービスを利用します。中には専属シェフがいるレストラン、カラオケルームや温泉、園芸ができる中庭などが付いた高級物件もあります。

 

【介護付き有料老人ホーム】

【特徴・入居条件】

専門スタッフによる介護サービスが受けられる。
原則65歳以上が入居可能。要介護度が条件となる場合も。

【費用】
月々20~25万円/月+介護サービス費

有料老人ホームは、この「介護付」と「住宅型」、「健康型」の3種類が存在します。「健康型」は介護サービスを受けることを想定していない上、認知症や要介護の状態になった場合は退去を迫られることになるため、現在のニーズにマッチしているとは言い難く、その数は急激に減少しています。そのため有料老人ホームは「介護付」と「住宅型」の2種類に大別できると考えてよいでしょう。

介護付有料老人ホームは、専門の介護士が24時間常駐しているので、ADL(日常生活動作)が衰え、一人暮らしが難しくなった高齢者も安心して生活を送ることができます。基本的に要介護度が高くても入居できる施設がほとんどですが、長期入院の必要があるなど高度な医療が必要となった場合や、ほかの入居者への暴言、乱暴行為が目立つ場合は、入居を断られるばかりか入居した後でも途中退去を迫られることもあります。

 

【ケアハウス・軽費老人ホーム】

【特徴・入居条件】

諸事情により家族と同居できないまたは一人暮らしが難しい高齢者が対象
自立または要支援が対象。軽費老人ホームは要介護では入居不可。ケアハウスは可

【費用】
月々6~15万円/月+入居一時金数十万円

地方自治体または社会福祉法人によって運営される集合住宅で、有料老人ホームより低額に抑えられるのが特徴です。管理人が常駐していて安否確認や生活相談をおこなってくれますが、介護が必要な場合は外部の訪問介護サービスを利用することになります。

軽費老人ホームは食事の提供あり(A型)となし(B型)に大別でき、身寄りのいない高齢者の受け皿として機能してきましたが、家庭の事情や経済面で問題を抱える高齢者向け施設であるため、もともと介護サービスの提供を想定していません。一般のアパートや一軒家を改修して住まいとして提供しているケースも多く、十分なバリアフリーが難しいこともあります。

そのため現在では、身体機能が低下した人でも入居可能で、外部の介護サービスを利用できる「ケアハウス」が台頭してきました。従来の軽費老人ホーム同様食事の提供もあり、入居にあたり所得制限もありません。