※割り切る心と周囲の手助けで介護は長続き
先の見えない介護を一人で抱え込んでいたのでは、荷が重すぎて疲れ果ててしまいます。
介護者として優等生になろうとせず、周囲に実情を知ってもらい、手助けしてもらえることは割り切ってまかせてしまいましょう。
体験して初めて理解できることもあります。
周囲の人は、主な介護者の心とからだの負担を最小限にとどめるよう、自ら手助けを申し出ましょう。
キーパーソンも気を配ってあげたいものです。
主な介護者が週二日は休めるよう役割分担
役割分担は当然のことであり、決して介護者の手抜きではありません。
役割は全員で分担し、「自分は忙しいから」「男だから」などの「免除」はなしとします。
どうしても無理な場合は、会議の場で合意のうえで決めましょう。お互いの希望を尊重し合い、仕事や趣味などはやめないで少しずつでも続ける方法を検討しましょう。
主な介護者が、最低でも週二日は介護から離れて一人で自由になれる時間をつくることがポイントです。
具体的な介護方法については、お互い小さなことには目をつむり、お年寄り本位に行うことを第一義に考えましょう。
自分の時間を作る
主な介護者は、意思的に自分だけの時間をつくり、息抜きをしましょう。
これはぜいたくではなく、精神衛生上絶対必要なことであり、次の介護のための英気を養うことにもつながります。
できれば家を離れるのが効果的で、誰かに代わってもらってでも実行したいものです。
またスポーツや趣味の活動をしていたのなら、中止せず、少しでも続けていくことです。
ショッピングや友人に会うのもよいでしょう。
正しい知識や情報の収集も
労力を軽減するためにも、お年寄りによりよい介護を提供するためにも、看護師や保健師など専門家にアドバイスしてもらいましょう。
身内ではいいにくいことも、保健師の口からだと角が立たない場合もあります。
情報収集は、家にいて行うだけでなく、介護者本人が出かけて行って実情に合った情報を仕入れることも大切です。
在宅看護の講習会や体験談を発表する講演会などもあるので、積極的に参加するとよいでしょう。
家から外に出ることで気分転換になり、困っているのは自分だけではない、という心の励みにもなります。
周囲の人は、できるだけ機械をつくってあげて支援しましょう。
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※専門家の助けを借りて介護の負担を軽減しよう
介護者であっての介護であり、共倒れを防ぐには利用できる公共福祉は積極的に活用しましょう。
介護保険制度は、金銭面の心配をしないで、さまざまな介護サービスが利用しやすい制度です。
介護サービスを有効利用
デイサービスやホームヘルプサービスなどを利用して介護者が自分の時間をもったり、ショートステイを利用して旅行に行くのもよいでしょう。
お年寄り本人にとっても、いつも同じ介護者ばかり接しているより、介護サービスで専門的な介護を受け、さまざまな人と接することがよい刺激になることもありあす。
業者やボランティアの助けを借りる
最近は、お年寄り向けのさまざまな福祉サービスを提供してくれる業者や、ボランティア団体も増えてます。
ときにはそうしたサービスを利用してみるのもよいでしょう。
交流や趣味活動の機会を提供するサービスや、健康・栄養・転倒予防教室なども行われています。